サポート
Technical Support
検査基準
ブレーキ検査基準
- 1. ドラム式ブレーキ ストローク確認
- ストロークの測定
8.鉄芯ロッドを手でコイル方向に押し込むと、5.ストローク調整ボルトとの間に隙間(ギャップ)ができますので隙間ゲージ・ノギス等によりこの隙間量を測定してください。このギャップ寸法(右図 A)が、下表の範囲内であることを確認してください。ストロークは初期出荷時1.0mmに調整されています。ギャップ寸法が下表の範囲外である場合には、下記2以降の手順に従い、初期出荷時の値となるように再調整を行ってください。ブレーキライニングが減ると、ブレーキアームが押し込まれ、このギャップ量が減少し、ブレーキ開放時のストローク量が大きくなり、ブレーキが開放しきれない等の故障の原因となります。 - ストロークの調整前に
かごを無積載の状態とし、釣合いおもりをバッファスプリング、又は、安全棒等に乗せ、安全に作業ができる状態としてから、制御盤のブレーカーを遮断し、ブレーキの確認・調整作業を行ってください。 - ストロークの調整
6.ストローク調整ボルトロックナットを緩め、5.ストローク調整ボルトにより、ギャップ寸法を調整し、ギャップ寸法が初期出荷時の値となるように調整してください。 - ブレーキスプリングの確認
2.ブレーキプリングの長さが、下表2のスプリング設定長さの値となっていることを確認してください。測定した値が下表2の値より大きい場合には、3.制動力調整ナットにより調整を行ってください。ブレーキライニングが減ると、ブレーキアームが押し込まれ、スプリングの設定長さBの値が増加し、ブレーキの制動力が低下してしまいます。 - 増し締めの確認
各部の六角ナットが締められていることを確認してください。 - 手動開放によるブレーキの確認
手動開放レバーによりブレーキを開放し、ブレーキドラムとライニングが干渉しないように隙間があることを隙間ゲージにより測定してください。 - 点検運転によるブレーキの確認
制御盤の電源を復帰し、点検運転速度により、ブレーキドラムとライニングが干渉していないことを確認してください。
100mm程度かごを下降(釣合いおもりを上昇)させて、運転を停止しかごが移動しないこと、及び、手動開放した場合にかごが上昇することを確認してください。 - 復帰
6.7.の確認にて異常が無ければ、安全棒等をとり、復帰してください。異常が確認された場合には、2.より再度調整を行ってください。
- 2 判定基準
- 要重点点検:
前年と比較し、測定したA寸法値が減少している - 要是正:
① 前頁表内のA寸法値調整範囲から外れている
② 初回測定時と比較し、測定したA寸法値が0.5mm以上減少している